訪問看護で働いてみて Vol.4
八王子の銀杏並木が綺麗に色づき見頃になってきました。
訪問看護で働いてみて、以前訪問看護とは何か考えさせられた出来事をがありました。
一人暮らしの癌末期のAさんがいました。
食事が出来なくなり在宅での点滴が開始となり、痛みも強くなり麻薬も開始。
自分で追加の痛み止めも飲めず、一人の時間が苦痛と不安の時間になりました。
私はこんな状態で一人暮らしの人を在宅で見るのは限界だろう思いました。
しかし、管理者の田中さんが中心となり1日3回の訪問と、その間にヘルパーの訪問を調整。
友人の協力も得て常に誰かが家にいる体制を作りました。
しばらくしてAさんは家でお亡くなりになりました。
Aさんは退院直後、家に帰ってこられたことを喜んでいました。
そして最後まで家での生活を希望していました。
最後までその人らしく、その人の望む最後を迎えるために
「こんな状態じゃ無理だろう」ではなく
「どうしたらやれるか」
訪問看護とは何か教えられた出来事でした。