多職種連携

【事例20】インスリン注射の指導、言語聴覚士の 会話訓練などの連携で改善されたケース

ご利用者 60代 / 男性
サポート体制 NS, ST
疾患名 糖尿病、脳梗塞後遺症

ご依頼までの状況

糖尿病は長年放置されており、脳梗塞を発症し、陳旧性脳梗塞 (右顔面神経麻痺)の状況だった。
ADL※1は大むね改善したが、高次脳機能障害が残った。そのため失語症となり、複雑な会話は困難な状況。食事や服薬の自己管理が困難で、特にインスリンの自己注射は継続するのに懸念があった。 しかし、ご本人希望で独居宅への退院となった。 (※1)ADL(日常生活動作) ... 日常生活を送るために必要な動作のことで、食事、移動、排泄、 入浴、衣服の着脱、歩行などを指す。

ご本人の希望

自宅での生活を安全に続けたい。自分でできることを広げていきたい。散歩や買い物に出かけたい。

支援内容

NS:
退院後、血糖測定、インスリン注射についての指導を継続するという目的で、毎日の訪問でフォローしています。退院 直後は特別訪問看護指示書のもと丁寧にケアをしています。

ST:
失語症、高次脳機能障害、インスリンの自己注射の見守りの内容で週2回40分での訪問を開始。固有名詞の言葉が出にくく、長い文章や複雑な文章を理解することが難しい状況です。簡単な会話訓練と絵カードを使った単語練習、しりとりなどを実施しました。
言語聴覚士(ST)介入から 6ヶ月程で週1回のサービスに減らし、習字練習へステップアップしました。1年程経過しましたが、現在もリハビリを継続し、 会話の理解も改善され、固有名詞も出てくるようになりました。

身体状況・精神面の変化

簡単な調理、洗濯などは大きな問題もなくできるようになりました。 またインスリン注射、薬の飲み忘れも少なくなりました。徐々に信頼関係も深まり、心配なことも相談してくれるようになりました。