看護師

【事例01】薬を入れたタペストリーを利用し、薬の飲み忘れが改善されたケース

ご利用者 80代 / 男性
サポート体制 NS
疾患名 認知症、2型糖尿病

ご依頼までの状況

高齢の奥様と二人暮らし。奥様もがんの治療中で、ご夫婦で訪問看護を利用している。奥様は大腿骨骨折の既往あり、 行動範囲の制限があるため、ご主人は奥様ができないことをするなど協力して生活されている。二人の子どもは遠方に在住のため、普段の介護力が不足している状態。週末は県内に住む奥様の弟が来訪してくれている。
糖尿病により6年前からインスリン注射をされており、2年前にアルツハイマー型認知症と脳血管性認知症を発症し、日にちが分からないなどの見当識障害※1がある。インスリン注射や内服忘れも目立つようになり、奥様の身体的・精神的サポートを考慮して訪問看護開始となった。

(※1)見当識障害 ... 「今がいつか」「ここはどこか」など時間や場所が分からなくなる状態 のこと。認知症になるとこの傾向が目立つようになる。

ご本人の希望

デイサービスは行きたくない。何もできないので、看護をよろしくお願いします。

ご家族の希望

・夫婦二人で協力して、家で安全に生活してもらいたい。
・訪問サービスを利用しサポートしていただきながら、自宅で生活できればと思う。
・異常の早期発見や緊急時の対応をお願いしたい。

支援内容

NS:
週1回、状態確認やインスリン注射・内服薬などを管理する目的で訪問しています。当初内服薬の飲み忘れがあったため、 タペストリーを使用し、ご本人・奥様・訪問介護のヘルパー さんなど誰が見ても分かるように内服薬や貼付薬をセットす ることにしました。
訪問時はインスリン注射の手技の確認や食事内容の確認・ 指導を行なっています。奥様の週1回の訪問時にも内服確認やインスリン注射のし忘れがないかを確認しています。

《曜日・朝・昼・夜・寝る前》のポケットを用意し、薬を入れておけば飲み忘れが一目瞭然である。
本人が自分で取り出せるようになるまで、ご家族やヘルパーさんから声掛けしていただくように依頼するとよい。タペストリーは目立つところにかけておくのがポイント。

身体状況・精神面の変化

奥様にインスリン注射の見守りを協力していただき、内服薬の飲み忘れやインスリン注射の忘れがほぼなくなりました。

ご利用者・ご家族の声

タペストリーにしていただき見やすく、毎日飲んでいます。
最近はお父さんも自分で薬を取って飲むようになりました。 看護師さんやヘルパーさんが来てくれるので、遠方にいても安心です。