理学療法士

【事例09】転倒により車椅子利用となったが、 リハビリで身体機能が向上したケース

ご利用者 40代 / 男性
サポート体制 PT
疾患名 頚髄損傷

ご依頼までの状況

母と二人暮らし。ある日、階段を一段上がったところで後方へ転倒し、頚髄(けいずい)を損傷し四肢不全麻痺となる。 上肢の方が麻痺が強い。病院での治療、リハビリを経て自宅へ戻る。
ADLは一部介助から全介助。歩行はピックアップ歩行器を使用し、一部介助レベルだが、トイレでの下位更衣は全介助。
障害の受容ができず、元に戻れると考えている。そのため、 現状の能力以上のことをしようとするため、転倒を繰り返す。

ご本人の希望

身の回りのことは自分でやるという思いが強く、サービス の利用や福祉用具(手すり)などの設置も必要ないと思っている。入浴も自分でできるという思いがある。元の生活に戻ることを考えており、今までの生活を変えたくない。

ご家族の希望

立ったり座ったり、トイレなど一人で何とかできるようになってほしい。

支援内容

PT:
現在週3回のリハビリと週1回の入浴介助を実施しています。
転倒が多いため、バランス練習を取り入れながら、歩行練習を実施。生活の中で転倒があったと連絡があるたびに、看護師が緊急訪問しています。徐々に身体機能の向上が見られ、短い距離なら独歩も可能な状態となっています。
しかし、転倒を繰り返しているうちに 歩行器歩行も困難な状態となり、移動は車椅子を利用することになりました。
当初は訪問リハビリの利用だけでしたが、母親の介護負担軽減のために、週2回のデイサービスも利用することになりました。

身体状況・精神面の変化

訪問開始当初と比較すると、転倒を繰り返したことで身体機能は低下しているので、それに合わせて移動手段を、歩行器から車椅子に変更しています。
精神面では障害に対する受容ができない状態でしたが徐々に現状を受け入れ始めている様子がみられています。

ご利用者・ご家族の声

本人は「少し足が動かしやすくなった。今日は前回より上手くできたと思う」など良く感じたことがあれば伝えてくれるようになりました。