理学療法士

【事例10】手すりの設置などの環境整備を行ない、 トイレでの転倒が解消されたケース

ご利用者 70代 / 男性
サポート体制 PT
疾患名 脳出血後後遺症(左片麻痺)、末梢性めまい

ご依頼までの状況

約20年前に脳出血を発症し、10年後に車椅子レベルとなった。年々筋力低下が目立つようになり、移乗時の転倒もあり、 継続してリハビリが必要であった。また、覚醒度の低下や脱力の要因となり、薬剤を減量していく方針となったため、訪問リハビリの開始となった。

ご本人の希望

日中一人でも何とか自分のことは自分でできるよう、迷惑をかけないで過ごしたい。

ご家族の希望

車椅子でも自分のできることはしてほしい。最近、車椅子から転倒することが多くなってきているので、これ以上体力が落ちていかないようにリハビリをしてほしい。

支援内容

PT:
週1回のリハビリを実施しています。精神状態が不安定な時があり、リハビリを拒否する場面がありました。 当初の問題点は、ベッドから車椅子に移乗をする際に転倒することが多いことでした。そのためリハビリでは身体機能面の維持・向上を図り、移乗動作の安定性向上を目指しました。そこで福祉用具専門相談員の方と相談し、環境の調整(手すりの設置など)も行ないました。

身体状況・精神面の変化

介入当初と比較すると関係性の構築を高めることができ、リハビリに対して拒否する場面は減りました。
身体機能面の維持は図れていますが、 認知機能面低下からパフォーマンス能力に影響を及ぼし、転倒が依然として観察されています。一方、手すりの設置などを行なった結果、トイレ内で転倒することはなくなりました。
今後、訪問介護の導入を勧め、移乗時に見守りを行なっていきます。

ご利用者・ご家族の声

ご利用者:
リハビリをすると血流が良くなる感じがして、体がとても楽になります。

ご家族:
前と比べると転倒はありますが、リハビリに対してやる気が感じられるようになりました。