作業療法士

【事例15】布団を敷いた床での生活から、 歩行練習ができるようになったケース

ご利用者 80代 / 女性
サポート体制 OT
疾患名 脳梗塞後遺症、気管支喘息、高コレステロール血症

ご依頼までの状況

脳梗塞を発症し、左片麻痺が残った。 息子さんと同居しているが持病もあり、 家事と仕事の両立が困難なためヘルパーの支援も必要となった。歩行時に転倒があったため不安になったこともあり、 デイサービスへの介入も行なった。
自宅で生活していたが次第に歩行が困難となり、自宅内をはって移動したり、転倒する回数も増えてきた。
自宅で安全に過ごすことや歩行能力の向上を希望されて、訪問開始となった。

ご本人の希望

近くのごみ捨てに行けるくらいには歩けるようになりたい。

ご家族の希望

少しでも長く歩けるようになってほしい。車の乗り降りがスムーズになってほしい。

支援内容

OT:
脳梗塞の後遺症による左片麻痺と両下肢の浮腫、廃用性の筋力低下がみられます。室内の安全な歩行のために下肢体幹の可動域練習および立ち上がり・歩行の練習や手すりの調整などを行なっています。天気が良い日には歩行器を使用し、自宅前での歩行練習を実施しています。
認知機能の低下がみられるため、 ADL※1の支援が必要になってきています。定期的にトイレに行くなど、安全な動作への支援を行なっています。 (※1)ADL(日常生活動作) ... 日常生活を送るために必要な動作のことで、食事、移動、排泄、 入浴、衣服の着脱、歩行などを指す。

身体状況・精神面の変化

当初は布団を敷いての床での生活でしたが、動作を確認し、福祉用具の事業所とも連携して介護ベッドを導入し、環境調整ができました。
床からの立ち上がり動作がなくなり、転倒が少なくなっています。
定期的な訪問でADLの低下がみられたので、早めに対策をとることができ、トイレの失敗も減りました。

ご利用者・ご家族の声

普段一人で自宅にいるので、話し相手にもなってくれるので嬉しい。(ご利用者)
歩くことは何とか維持できています。不安なこともありましたが訪問に来てくれると安心できます。連絡ノートにリハ ビリ内容を記載してくれているので状況が把握できるし、運動する機会が増えて大変有り難いです。