言語聴覚士

【事例17】言語療法の積極的アプローチにより 、 日常会話ができるようになったケース

ご利用者 70代 / 男性
サポート体制 ST
疾患名 失語症

ご依頼までの状況

脳梗塞の後遺症から、失語症となりコミュニケーション障害が発現した。日常生活においては、他に身体機能や認知面は問題がなかった。
リハビリ病院から退院後は、病院の外来リハに通院してい たが、期限が来て終了となり、その後は言語専門のデイサー ビスに通っていたが、制度が変わり通えなくなった。引き続き、言語訓練を継続したいとのご希望があり、失語症による 言語障害の訪問リハビリ開始となった。発症からすでに4年が経過していた。

ご本人の希望

人と会話が正しくできるようになり、一人でも外出や買い物ができるようになりたい。

ご家族の希望

夫が言っていることが分からないので、お互いイライラしてしまいケンカになることが多い。もっと意思疎通が図れるようになりたい

支援内容

ST:
よりスムーズなコミュニケーションを目指し、週に1回訪問し、言語訓練を実施しました。 失語症は「言葉を聴いて理解する能力」、「文字を読んで理解する能力」、「話す能力」、「文字を書く能力」に障害が起きる病気ですので、ご本人のそれぞれの能力に合わせた プログラムを立案しました。
例えば、複数の絵カードの中から聞いたことばのカードを選ぶ、文を読んで答える、音読をするなどです。
お一人でもできる字の練習などは宿題としてお渡しし、スタッフがお伺いしている以外の時間も、積極的に取り組んでいただくよう工夫をしています。

身体状況・精神面の変化

リハビリを開始して2年が経過しましたが、理解力・発語能力・書字能力などの失語症状を改善した結果、意思疎通が困難だった状態から、簡単な日常会話のやりとりができるようになりました。現在ではお一人で外出を楽しむことも多くなりました。

ご利用者・ご家族の声

コミュニケーションが取りやすくなりましたので、夫婦げんかの回数が減りました。外出時には、これまで伝わらなかったのですが、電話での会話ができるようになったことも嬉しいです。